信金の意思決定にゆがみが生じ、金融機関としての経営の健全性が損なわれる心配もある。
情実融資、顧客への説明不足、預かったお金の流用、顧客情報の流出。
銀行業には、ほかにも様々なリスクがつきまとう。
制度が動き出せば予想外の問題が噴出する可能性も否定でない。
衆院選での Z の地すべり的勝利で郵政法案の成立は確実となり、銀行法改正案も国会提出にようやくめどが立ちつつある。
事業者にとって使い勝手がよく、顧客には安全で公平な制度をどうつくるか。
金融サービスの姿を大きく変えうる銀行代理店だが、バランスのとれた制度の設計と運用がその大前提となる。
目論見書は必要な情報だけを掲載した「交付目論見書」と、詳細な「請求目論見書」の2つに分類され、請求目論見書は投資家から要求された時だけ発行すればいいことになるはずだった。
兄弟や孫が経営権を持つ企業を契約ごとに列挙することも義務付けられた。
信託会社が一部の業務を外部に委託する際の義務も厳しい。
「郵送を委託する企業までチェックするのか」。
信託業界は戸惑いを隠さない。
改正される直前の04年3月。
信託協会(会長、H、 M ホールディングス社長)は16日と20日の2回、金融庁に計37項目の詳細な質問状を提出した。
金融庁は回答したが、未解決の問題が多いという。
規制緩和の建前と本音の間には溝がある。
「厳格なルールは新たに信託に参入する事業会社が問題を起こすのを避けるため」と金融庁は主張するが、結果として新規参入は極めて難しくなったようだ。
門戸を開く前は事業会社の参入が取りざたされたが、今は影を潜めている。
かつては大手証券会社系ばかりだった投資顧問・投資信託委託などの運用会社。
銀行系や独立系、保険系が次々に参入し、「越境バトル」が最も激しい業界だ。
この運用会社をめぐっても、規制緩和のはずが規制強化になっている例がある。
「規制緩和というが、実態は規制強化だ」。
信託銀行の実務担当者が憤慨している。
2004年末に施行された改正信託業法。
信託できる財産の対象を不動産や金銭から特許権などの知的財産権にも広げ、信託銀だけでなく、事業会社も参入できるようにした。
信託の「越境バトル」の号砲になるはずだったが、現実は異なる。
改正信託業法は門戸を開放した一方で、利用者保護のために新たなルールを加えた。
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